家族の一員として猫と生活を共にする場合、飼い主である人間にとっても猫にとっても快適な部屋を作りたいものです。
しかし、「どんなポイントに注意すれば良いのか分からない」、「賃貸住宅だから無理」と感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、猫にとって暮らしやすい部屋を作るために押さえておきたい6つのポイントを紹介します。
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猫が喜ぶ部屋作りのポイント①:くつろげる高所
猫は高いところに登ってくつろぐ習性がある生き物です。
住宅街にいる猫は生け垣に登ったり、野生の猫の場合は木の上に登ったりするケースもあります。
これは獲物を見つけやすいというメリットがあるためで、猫が本来もっている野生の本能ともいえるのです。
そこで、室内飼育にあたっても高い位置に猫がくつろげるポイントを用意することが大切です。
具体的には、キャットタワーを設置したり、リフォームによってキャットウォークを設ける方法が一般的ですが、本棚と天井の隙間に登れるように階段状のステップを設置する方法もあります。
また、このような高所のポイントをつくることで、猫にとっては上下運動ができるようになり、運動不足の解消にもつながります。
なお、多頭飼いの場合は縄張り争いを避けるために、複数の高所に足場やキャットウォークを設置するようにしましょう。
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猫が喜ぶ部屋作りのポイント②:日光のあたる窓際
高い位置と同様に、猫が好きなポイントとして挙げられるのが窓際です。
窓の近くに腰をおろし、ずっと外の様子を見ていたり、天気の良い日には窓辺でぐっすりと眠っている様子の猫も見られます。
窓から外の様子を見る猫が多いのは、自分自身の縄張りを意識し、外敵が侵入してくるのを監視していると考えられているためです。
同じくネコ科の動物であるトラも、野生の環境下では極めて縄張り意識が強い生物として知られているため、室内飼いの猫にとっても本能的な行為といえるのかもしれません。
一方、窓辺でぐっすりと眠っている猫も多いのは、日光浴をして健康を維持していると考えられています。
太陽の光を浴びることで、皮膚や体毛に付着した菌などを殺菌したり、血行を改善する効果があるためです。
このように、猫が窓際で快適に過ごせるよう出窓を作ったり、窓際にキャットタワーやステップを作ることも部屋づくりのポイントのひとつといえるでしょう。
ちなみに窓際のスペースが狭いと、多頭飼いの場合に猫同士が喧嘩をするおそれもあることから、複数箇所に窓際のスペースを確保するか、広めの出窓を設計するなどの工夫も必要です。
猫が喜ぶ部屋作りのポイント③:落ち着く隠れ場所
猫を飼っている方のなかには、ダンボールに体を入れて遊んでいたり、気づかない間に家具や家電の隙間に猫が潜んでいた、といった経験はないでしょうか。
これは外敵から身を守り、安心してくつろげる場所を確保する狙いがあると考えられ、本能的に薄暗くて狭い場所を好む習性があるためです。
飼い主としては猫の様子をつねに監視できるよう、できるだけオープンなスペースをつくりたいと考えがちですが、猫にとっては落ち着ける場所がなく、逆にストレスになる可能性があるのです。
ちなみに、このような猫の習性をもとに、ドーム型や四方を囲まれたボックス状のベッドも販売されています。
より快適な住空間をつくるためには、デッドスペースになりがちな階段下の場所を猫専用のベッドルームにする方法もあります。
リビングや寝室、ダイニングキッチンなどの居住スペースは確保しつつも、余ったスペースを有効活用できるメリットがあるでしょう。
多頭飼いの場合には複数のベッドを用意するか、リフォームで猫専用のスペースを確保する場合には複数の猫が入るスペースではなく、個別のスペースを確保するようにしましょう。
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猫が喜ぶ部屋作りのポイント④:食事場所・トイレ
猫は私たちが想像する以上に神経質で潔癖な生き物です。
特にトイレスペースの位置は気を使わなければなりません。
たとえば部屋の入口付近やリビングルーム、ダイニングキッチンなど、人の往来が多い場所にトイレを設置してしまうと、猫は安心して用を足すことができません。
そのため、猫用トイレを設置する際には、人間と同じトイレに猫専用のスペースを確保し、周囲の人の目が届かないように工夫することが重要です。
また、食事場所もトイレから離れた場所に確保するようにしましょう。
人間と同じ空間にトイレスペースを確保しておけば、排泄物のにおいが住空間に侵入するのを防げるほか、トイレの処理もしやすくなるメリットがあります。
なお、多頭飼いの場合、トイレは同じものを使用するのではなく、個別に準備しておくようにしましょう。
※ねこのトイレスペースの動画もご覧ください
猫が喜ぶ部屋作りのポイント⑤爪とぎ
猫は爪をケアしたり、マーキングやストレス解消をしたりするために、爪とぎをすることがあります。
室内飼いの猫の場合、柱や壁などに爪をたててしまうため、これを防ぐために専用の爪とぎグッズを使うのが一般的です。
ただし、爪とぎ用のグッズがあったとしても、柱や壁に爪とぎをしなくなるといった確証はないため、猫が届く範囲の内装材は慎重に選んだり、爪とぎができないような設計にするのもひとつの方法です。
具体的な方法の一例としては、すべての部屋に腰壁を設置することも有効です。
部屋のデザインにあわせてさまざまな材質・色・柄を選べるため、傷に強いものを選べば爪とぎ対策につながります。
腰壁を設置する際には、必ず部屋の全てをカバーできるように設計してもらいましょう。
一部だけに設置されていないと、猫はその部分に爪とぎをするようになるためです。
なお、爪とぎはマーキングの意味もあることから、多頭飼いの場合は爪とぎ用のグッズを共有するのではなく、個別に用意しておく必要があります。
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猫が喜ぶ部屋作りのポイント⑥最適な温度・湿度
猫に限らず、動物が健康に過ごすためには温度や湿度の調節は必須です。
具体的には、室温は20〜28度、湿度は50〜60%程度を維持しておくことを心がけましょう。
猫は比較的温暖な気候を好み、寒さには弱い動物です。
ただし、室温は快適であっても湿度が高い状態になると体温調節の機能が働かなくなり、熱中症に陥る危険性もあります。
そのため、猫を飼う際にはエアコンを設置し、つねに快適な温度と湿度を維持しておきましょう。
なお、エアコンをつけっぱなしにするということは、電気代が気になる方も多いと思いますが、高断熱住宅へリフォームすることで空調効率が上がり、電気代の節約につながる可能性もあります。
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近くに置かない方が良い猫にとって危険なもの4つ
私たち人間にとっては危険ではないものの、猫にとっては身近なものが危険を及ぼすケースもあります。
猫を飼ううえで特に注意しておきたいものを4つ紹介しましょう。
⒈生花・観葉植物
生花や観葉植物が室内にあると、猫が興味本位で口にすることがあります。
しかし、植物のなかには猫にとって有害なものも多く、口にしたことで命を落とす危険もあるのです。
そのため、猫が入る部屋には生花や観葉植物を置かないようにしましょう。
⒉電気コード
電気コードが部屋のなかに散らばっていると、猫が興味をもって爪で引っ掻いたり、かじったりすることもあります。
コードの被覆が剥がれて導線が露出してしまうと、感電し死亡にいたるおそれもあるため注意が必要です。
⒊化粧品・スキンケア用品
化粧品やスキンケア用品の蓋をしっかり閉めずにいると、瓶を倒した際に中身がこぼれてくるおそれがあります。
それを口にした猫が体調を崩したり、最悪の場合死に至る可能性もあるでしょう。
⒋アクセサリー類
指輪やピアス、イヤリングなどのアクセサリー類を出しっぱなしにしていると、猫が興味を抱いて口に入れる可能性もあります。
体内に排出することができず手術が必要になる可能性もあるため、これらは引き出しにしまっておくなどの工夫が必要です。
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賃貸でも猫が喜ぶ部屋作りは可能?
内装やトイレ、キャットウォークを設置するなどのリフォームをしたいものの、賃貸住宅のためそれが叶わないと諦めている方も多いのではないでしょうか。
しかし、少しの工夫をするだけで賃貸住宅であっても猫が喜ぶ部屋作りは十分可能です。
たとえば、キャットウォークや足場の設置が難しい場合には、キャットタワーを購入する方法もあるでしょう。
また、トイレスペースを拡充できない場合には、廊下など目立たない場所に小型のパーテーションを設け、猫専用のトイレスペースを確保するといった方法もあります。
ペットショップやネット通販サイトを見てみると、猫が快適に暮らせるアイテムも数多く販売されているため、参考にしてみてはいかがでしょうか。
テイストなら要望に合わせたリフォームの提案と工事が可能!
猫と飼い主がともに快適な家をつくるために、思い切ってリフォームをする方も少なくありません。
キャットウォークやトイレスペースの拡充、出窓の新設工事、断熱対策など、あらゆるリフォームは株式会社テイストへお任せください。
これまで数多くのペットリフォームを手掛けてきた実績があり、猫と飼い主が快適な共同生活を送れるようさまざまな提案をさせていだきます。
また、具体的な解決方法は分からないものの、「こんなことに困っている」といった悩みごとがあれば、それを当社へご相談ください。
悩みを解決するための具体的な方法を考え、ご要望に合わせたリフォームのプランを提示します。
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まとめ
私たち人間にとっては快適な居住空間でも、猫にとっては必ずしも快適とは限りません。
また、身近なところにも猫にとっての危険は潜んでおり、それらを排除したり猫から遠ざけたりすることも飼い主の大きな責任といえるでしょう。
猫にとって快適な家を実現したものの、飼い主にとって住みにくい環境となってしまっては本末転倒です。
そのような事態にならないよう、まずは株式会社テイストへ一度ご相談ください。
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