ペットを飼っている方にとって、臭いや騒音は解決すべき問題ですが、じつはそれ以外にもペットの安全や健康を守るうえで見直しておきたい室内環境もあります。
これから住宅のリフォームを考えている方は、ペットリノベーションに対応できる業者を選ぶことがおすすめですが、どういった基準・ポイントに注意すべきなのでしょうか。
ペットがストレスを感じてしまう室内の環境とは
私たちが快適な生活を送るうえで、住宅の環境はもっとも重要なポイントといえます。
これはペットにも共通していえることですが、私たち人間にとって快適な部屋であったとしても、必ずしもペットにとって快適であるとは言い切れません。
では、ペットがストレスを感じてしまう部屋とはどういった環境なのでしょうか。
①暑いまたは寒い部屋
住環境の快適性を左右する大きなポイントに室温があります。
猫はもともと温暖な地域に生息していた生き物であることから、室温20度前後の温かい環境が理想的です。
一方、犬は猫に比べると寒さに強いですが、反対に真夏の室内では気温が上昇し熱中症にかかるリスクもあります。
夏場は25度以下の室温が理想的といえるでしょう。
②ペットにとって嫌いなにおいがする部屋
室温と並んで住環境の快適性を左右するのがにおいです。
犬も猫もタバコやハッカ、酢、柑橘類、香辛料などのにおいは苦手とされています。
また、香水や化粧品などの匂いも刺激が強く、ストレスを感じることがあります。
③爪とぎをする場所がない部屋(猫)
猫は本来、野生の環境下で狩りをして暮らしてきた生き物であることから、本能的に爪を鋭く維持する行動が身についています。
壁や柱などに爪を立てて引っ掻く「爪とぎ」という行為がたびたび見られますが、これはしつけによって完全にやめさせることはできません。
爪とぎをするたびに飼い主がその場から強制的に離してしまうと、猫はかえってストレスを感じてしまいます。
④高いところに登れない部屋(猫)
爪とぎと同様、猫に見られる習性として、高いところを好む傾向があります。
獲物を捕獲するために高いところから見下ろす習性が本能的に身についているのと、外敵から身を守るために高い場所でくつろぐケースが多いためです。
猫用のケージに入れたままにしていたり、高い場所に登れるような階段や収納、デスクなどがない場合、不安やストレスを感じてしまう猫もいます。
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ペットにとって危険な3つの室内の環境
ペットに対して単にストレスを与えるだけでなく、命の危険を伴う環境も存在します。
特に危険な3つの住環境の例を紹介しましょう。
①滑りやすいフローリング
さらさらとしたフローリングは掃除がしやすく、見た目も清潔感があるため人気の床材です。
しかし、犬や猫にとっては必ずしも快適とはいえません。
犬や猫の場合、表面が滑らかで凹凸のないフローリングは滑りやすく、足腰に大きな負担がかかります。
屋外やカーペットの上などと同じ感覚で歩いたり走ったりすると、脱臼する原因にもなりかねません。
関連記事:滑るフローリングは犬や猫にとって負担!ペットの為の滑らないフローリング対策6選
②コンセントが低い位置にある
電気器具を使用する際に不可欠なコンセントも、ペットにとっては危険な設備になることがあります。
特に、コンセントが床上数cmから十数cmと低い位置にある場合、ペットが室内でおしっこをしたときにコンセント内部に付着し、ショートすることも考えられるのです。
また、犬や猫がコンセントに興味を抱き、差込口に爪を立てたりしたときも感電するリスクがあります。
③格子型のベランダ
ベランダのある住宅の場合、落下防止のために安全柵を設置することが一般的です。
しかし、安全柵の多くは人間が落下しないように設計されているものであり、仔犬や仔猫の大きさでは誤って隙間から落下する危険もあります。
ペットリノベーションの4つの事例
ペットにとって快適な住環境を手に入れるためには、ペットリノベーションという方法も有効です。
ペットリノベーションは、安全やストレスフリーといった点以外に、防音やにおいといった問題も解決できます。
具体的にどういったリノベーションが考えられるのか、代表的な4つの事例を紹介しましょう。
①【防音対策】床材のリフォーム
滑りやすいフローリングはペットの足腰に負担を与えるだけでなく、近隣の部屋への騒音にもなりかねません。
そこで、通常のフローリングからペット用フローリングへの張替えがおすすめです。
材料費と施工費、その他諸経費も含めると6畳あたり15万円程度が相場となっており、比較的安価にリフォームが可能です。
関連記事:ペットが過ごしやすい環境作りとは?リフォーム・リノベーションのポイント8選
②【におい対策】壁紙の張替え
犬や猫が室内でおしっこをするなどして、壁紙に付着することがあります。
おしっこに含まれるアンモニアは不快なにおいとなり、清掃をしても完全に消し去ることは難しい場合が多いです。
このような場合、壁紙そのものを張り替えるのがベストな方法といえます。
部屋の広さや選ぶ壁紙によっても費用相場は異なりますが、6畳の部屋で5〜8万円程度が相場となっています。
関連記事:【犬の食糞で悩む人必見】犬がフンを食べてしまう原因やしつけ・におい対策とは?
③【安全対策】コンセントの移設
ペットの感電を防ぐために、低い位置にあるコンセントを高い位置に移設する場合には、必ず専門業者へ依頼する必要があります。
コンセントの移設には専門資格が必要であり、知識のない人が行うと事故につながるおそれがあるためです。
移設場所が近い場合、コンセント一か所あたり1〜2万円程度と、比較的相場は安価となっています。
④【ストレスフリー】キャットウォークの設置
高い場所に移動したり、猫が安心してくつろげるスペースを確保するために、キャットウォークを設置するケースもあります。
部屋の広さやステップの枚数、設置する高さなどによっても費用は変わってきますが、安価なものだと1か所あたり6万円程度から設置が可能です。
関連記事:猫にとってキャットタワーは必要?キャットウォークとの違いや選び方、費用について解説
ペットリノベーションでリフォーム業者を選ぶべき理由とメリット
ペットリノベーションの施工内容によっては、飼い主自らDIYで設置できるものもあります。
しかし、完成度が高くきれいな仕上がりを実現するためには、リフォーム業者を選ぶことがおすすめといえるでしょう。
①リフォームとリノベーションを都度行うと多額のコストがかかる
ペットリノベーションと一口にいっても、上記で例に挙げたようにさまざまな種類があります。
必要に応じて少しずつリフォームやリノベーションを行いたいという方も多いですが、そのような方法をとった場合、結果的にトータルのコストは割高になってしまいます。
リフォーム業者へ相談することにより、長い目で見たときにお得な方法を提案してくれるでしょう。
②部屋のサイズや形などによって提案が変わる
床材をリフォームするかわりにカーペットを敷いたり、キャットウォークの代わりに移動が簡単なキャットタワーを設置したりといった方法もあります。
しかし、部屋の広さや形によって最適な施工方法とは限らず、内装とのミスマッチが起こったり、使い勝手が悪くなったりすることもあるでしょう。
リフォーム業者へ相談することにより、その部屋に溶け込むような最適な施工方法を提案してくれます。
③ペットの健康を理解しているリフォーム会社がある
リフォーム会社のなかには、これまで数多くのペットリノベーションを手掛けてきた企業も存在します。
そのようなリフォーム会社へ依頼することで、これまで飼い主が認識していなかった部屋の問題点も解消し、ペットにとって快適な居住空間に変えることができるでしょう。
関連記事:猫の抜け毛対策部屋の作り方|猫の毛が抜ける原因や掃除に便利なグッズの解説
テイストなら要望に合わせたリフォームの提案と工事が可能!
企業や店舗、一般住宅まで数多くのリフォームを手掛けてきた株式会社テイストでは、ペットリノベーションの実績も豊富です。
今回紹介した床材のリフォームや壁紙の張替え、コンセントの移設、キャットウォークの設置なども対応可能で、現地を調査したうえで最適な提案をさせていただきます。
リフォーム会社のすべてがペットリノベーションに対応しているとは限らず、なかには施工実績がほとんどないケースもあるでしょう。
もし、近所でペットリノベーションを依頼できる業者が見つからなかった場合には、ぜひ一度テイストまでご相談ください。
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まとめ
ペットを家族の一員として迎え入れ、安全・健康に暮らしていくためには、飼い主にとってもペットにとっても暮らしやすい環境を実現することが重要です。
今回紹介したように、私たちが気づかないところに危険が潜んでいることも多いため、まずは一度ペットリノベーションに対応したリフォーム業者へご相談ください。
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