キッチンで料理や洗い物をしていると、猫が入ってくることがあります。
しかし、火を扱うキッチンでは猫がやけどを負う危険があるほか、衛生環境の面から見ても好ましくありません。
そもそも、なぜ猫はキッチンに入りたがるのか、その心理や原因を解説するとともに、侵入を防ぐために有効な対策やグッズなども詳しく紹介します。
猫がキッチンに侵入する心理や原因
キッチンの中には、猫にとって興味をそそるものが数多く存在します。
たとえば、調理器具や食器類などは格好のおもちゃになり、生ゴミや生鮮食品が入った容器などからはにおいも発生するため、猫がエサと勘違いして寄ってくることもあるでしょう。
さらに、飼い主がキッチンで料理や食器洗いをしているときに、キッチンの上からその様子をじっと見ようとする猫もいます。
このように、単にお腹が空いていて、食べるものを狙うためにキッチンに侵入する猫もいれば、飼い主に構ってほしい・遊んでほしいという理由でキッチンに侵入する場合もあるのです。
関連記事:【猫ちゃんが喜ぶ!】猫にとって快適な生活を送れる部屋作りのポイント6選!
猫がキッチンに侵入することによる危険性
猫がキッチンに侵入してきたとしても、じっと大人しくしている分には危険も少なく、飼い主としても安心です。
しかし、多くの猫はさまざまないたずらを仕掛けてきて、ケガをしたり飼い主に迷惑をかけたりすることがあります。
たとえば、食器を洗っている最中に洗剤のついた食器を猫が舐めると、下痢や嘔吐などの症状を引き起こす場合もあるでしょう。
また、調理中に鍋をひっくり返したり、コンロの火が燃え移ったりして、やけどをする危険もあります。
食材の入ったパックやビニール袋などにはにおいが移っているため、それをエサと勘違いして飲み込んでしまうと、最悪の場合手術をして取り出さなければならなくなることもあるでしょう。
このように、猫にとってキッチンは安全な場所とはいえず、さまざまな危険が潜んでいるのです。
関連記事:ペットリノベーション業者の正しい選び方|ペットにとって危険な室内の環境について解説
しつけで猫がキッチンに入らないようにすることは可能?
ペット自身に危険が及ばないようにするためには、飼い主が根気よく“しつけ”に取り組めば解決できるのではないか、と考える方も多いでしょう。
犬の場合は、飼い主に対して忠実な性格であるという特徴があるため、しつけによってペット自身の行動や癖を直すことは可能であることが多いです。
しかし、猫の場合、犬のように忠実な性格は持ち合わせておらず、しつけをすることは極めて困難といえます。
キッチンに侵入してきたときに叱ることで、一時的にその場から退避することもあるでしょう。
しかし、もともと猫は気まぐれな動物であるため、ふたたび興味をそそられるものが現れた場合、何度もキッチンに侵入してきてしまうのです。
そのため、猫がキッチンに侵入してこないようにするためには、しつけによって行動パターンを変えるのではなく、物理的にキッチン内に侵入してこられないような対策や、万が一侵入してきても最低限の安全は確保できるような対策を講じておくことが大切です。
関連記事:猫の抜け毛対策部屋の作り方|猫の毛が抜ける原因や掃除に便利なグッズの解説
猫のキッチン侵入対策に使えるグッズ7選
猫の安全を確保し、キッチンに侵入してこないようにするためにおすすめの対策グッズをいくつか紹介しましょう。
①消臭スプレー
生ゴミのニオイにつられて侵入してくる猫に対しては、ニオイの元に吹きかけるだけで消臭効果を発揮するスプレーがおすすめです。
単にニオイを消し去るだけでなく、猫が嫌がる成分が含まれたスプレーも販売されており、このような製品を使用するだけでも一定の効果が見込めるでしょう。
②IHコンロ
コンロの火が燃え移ってやけどをしないように、ガスコンロからIHコンロへと切り替えるのもおすすめです。
火を使わないため、万が一コンロの近くに来ても猫の体毛に燃え移る心配がありません。
③水切りラック
水切りラックとは、キッチンのシンクに設置する水切り用のグッズです。
網やすのこ状の製品が多く、これを設置しておけば猫がシンク内に侵入して洗剤を舐める心配がありません。
④ダストホルダー
生ゴミを一時的にためておくために、三角コーナーは便利なツールです。
しかし、生ゴミの処理が遅れてしまうと三角コーナーを猫が漁ることも考えられるでしょう。
ダストホルダーとは蓋付きの三角コーナーのようなもので、においの発生を抑え猫のキッチンの侵入を防ぎます。
⑤コンロ用カバー
ガスコンロを使用している家庭では、猫のいたずらによってガス漏れなどの事故が発生する危険もあります。
コンロ用カバーを設置しておけば、飼い主が目を離したときや外出中に猫がコンロに登っても安全を確保しやすいでしょう。
⑥扉付きの収納棚
キッチンにはさまざまな食材も保存されており、それを目当てに侵入してくる猫もいます。
扉付きの収納棚に食材を保存しておけば、飼い主が知らない間にキッチンが荒らされる心配もなくなるでしょう。
また、猫にとって危険なナイフやフォーク、洗剤といったアイテムも、扉付きの収納棚に格納しておけば安全を確保できます。
⑦ロック付きのゴミ箱
生ゴミや食材が入った容器・袋などをゴミ箱に捨てたとしても、猫が中身を漁り散乱させてしまうことがあります。
蓋付きのゴミ箱を利用するのはもちろんですが、安易に中身を取り出せないようロック付きのものを選ぶことも重要です。
猫のキッチン侵入を完全に防ぐことは可能なのか
猫によるキッチンのいたずらを阻止するためには、物理的な方法で侵入できないように対策をするのがベストです。
どういった方法があるのか、いくつかの例を紹介しましょう。
①ペットフェンスを設置
キッチン周辺にペットフェンスを設置し、安易に猫が登ってこれないように高さをつける方法があります。
キッチンの周囲をフェンスで囲むことはもちろんですが、アイランドキッチンの場合には正面からの侵入を阻止するためにキッチンの上に低めのペットフェンスを設置するのが有効です。
②すだれを設置
ペットフェンスよりも手軽な方法としておすすめなのが、すだれの設置です。
100円ショップなどでも手軽に購入できるアイテムで、フェンスに比べて軽量なことから、場所を問わず設置しやすいメリットがあります。
③パーティションを設置
飼い主の外出中や、目を離した隙にキッチンへの侵入が心配される場合には、キッチン周辺をパーティションで囲う方法もおすすめです。
折りたたみ式やキャスターがついたタイプの製品を活用すれば、大掛かりな工事をしなくても簡単に設置できるでしょう。
猫のキッチン侵入防止を考えたリノベーションの例
猫がキッチンに侵入してこないようにするために、快適な居住空間へとリノベーションする方法もあります。
どういった事例があるのか、詳しく見ていきましょう。
①ドアの設置
物理的にキッチンへの侵入を防ぐために、ドアを設置する方法があります。
パーティションやフェンスなどに比べて厳重で、見た目もすっきりします。
ただし、ドアを設置したことで猫の様子が見えなくなるリスクもあるため、窓をつけたり、ガラス製のドア・扉が選択されるケースもあります。
②据え付け収納棚の追加
キッチンが狭く収納スペースが確保できていない場合には、リノベーションによって据え付けの収納棚を追加する方法もあります。
キッチンの上部などのスペースを有効に活用でき、収納棚には扉や引き出しを採用することで猫のいたずらを防止できるでしょう。
③遊び場の確保
猫が退屈に感じ、飼い主に構ってほしい場合にキッチンに侵入することも多いため、リノベーションによってキャットウォークなどの遊び場を確保する方法もあります。
関連記事:猫にとってキャットタワーは必要?キャットウォークとの違いや選び方、費用について解説
※キャットウォークの動画もご覧ください
テイストならご要望に合わせたペットリノベーションを提供
猫を飼っていると、さまざまな悩みを抱えることが少なくありません。
キッチンへの侵入はあくまでも一例に過ぎず、爪とぎやニオイなどの問題に悩む飼い主も多いでしょう。
ペット用グッズで手軽に解消したいという方もいれば、より快適な住環境を目指してリノベーションを検討している方も少なくありません。
ペットにとっても飼い主にとっても快適な環境を手に入れるためには、ペットリノベーションの知見や経験をもった専門業者へ相談することが大切です。
テイストではこれまで数多くのペットリノベーションを手掛けてきた実績があり、飼い主の悩みに応じてさまざまな提案をさせていただきます。
まとめ
猫がキッチンに侵入してくるのは、興味をそそるものが多かったり飼い主に構ってほしかったりと、さまざまな原因が考えられます。
いずれにしても、犬のようにしつけを行うのは困難であることから、物理的に侵入してこないような対策を講じる必要があります。
今回紹介した対策グッズのほか、ペットリノベーションもひとつの選択肢に含めて検討してみましょう。
関連記事:ペットリノベーション業者の正しい選び方|ペットにとって危険な室内の環境について解説