猫を飼っている方のなかには、わずかに開いた玄関や窓から脱走された経験がある方も多いのではないでしょうか。
勢いよく外に飛び出してしまうと、事故に巻き込まれるリスクがあるほか、家の場所が分からなくなり行方不明になる危険もあります。
そこで本記事では、猫の脱走を防ぐためにはどのような対策が求められるのか、脱走対策のポイントも含めて詳しく解説します。
猫が脱走する原因
そもそも、なぜ猫は家の外に脱走したがるのでしょうか。考えられるいくつかの原因をご紹介します。
好奇心
猫はもともと狩猟動物であり、高いところから外の様子を眺めるのが好きです。このとき、獲物になりそうな小さな動物を見つけると本能的に外に飛び出そうとします。
また、獲物を捕まえるときだけでなく、遊び相手になりそうなほかの猫の姿を見たときなども好奇心から外に出ようとします。
縄張りのパトロール
猫は自分の住処の周囲を縄張りとする性質があり、自分のテリトリーを守ろうとします。
自分の縄張りにほかの猫が住み着いていないか、外敵がやってきていないかなど、定期的に様子を見てパトロールするために外に出ようとします。
発情期
発情期を迎えた猫は交尾の相手を求め、興奮して家の外に出ようとします。
特に去勢や避妊をしていない猫は、しきりに外に出たがる仕草を見せ、異性の猫が近寄ってくると落ち着きがなくなります。
ストレス・運動不足
猫は比較的暖かい場所を好むため、冬になると家のなかで過ごすことが多くなります。
しかし、それ以外の季節は外に出て太陽の光を浴びたり、散歩や運動をすることでストレスを発散しています。
家の中であっても身体を動かせる環境があれば問題ありませんが、狭い部屋に閉じこもりきりになっているとストレスが溜まり外に飛び出していくことがあります。
関連記事:猫の網戸対策はある?破れやイタズラ、脱走を防ぐ方法をご紹介!
脱走しやすい猫の特徴・時期
ペットとして飼育している猫であっても、家のなかで落ち着いて過ごす猫もいれば活発な性格で脱走しやすい猫もいます。
なぜこのような差が生まれるのでしょうか。脱走しやすい猫の特徴について詳しく解説しましょう。
脱走しやすい猫の特徴
脱走しやすい猫の特徴を挙げるとすれば、主に以下の3つが考えられます。
- 去勢・避妊手術を受けていない
- 外で生まれ育った
- 環境にストレスを感じている
去勢・避妊手術を受けていないと発情期を迎えるごとに落ち着きがなくなり、異性を求めて脱走を図ろうとします。
また、もともとペットとして飼われておらず、野良猫として生まれ育った猫は外での生活に慣れており、室内では住みづらいと感じ脱出を図ることも多いようです。
猫が脱走しやすい時期
それまで大人しかった猫が、ある時期・季節になると脱走を図るようになった、というケースもあります。
特に多いのが、気温が上がり暖かくなる春から夏にかけての季節です。
暖かくなると窓や戸を開放する機会が多くなり、わずかな隙をついて猫が脱走するケースが増えてしまいます。
また、この時期は猫が発情期を迎えることから、異性を求めて外に出ていく猫も増えはじめます。
猫が脱走しやすい家の場所
猫の脱走対策を講じるためには、どのような場所から脱走しやすいのかを把握しておく必要があります。
玄関
猫が脱走する場所として特に多いのが玄関です。仕事や買い物などに出かける際には必ず玄関のドアを開閉しなければならず、わずかな隙をついて猫が脱走を図ることがあります。
また、飼い主が注意していても、来客がありインターホンが鳴ったタイミングで不用意にドアを開けてしまうと猫が脱走していくことも少なくありません。
窓
意外な盲点となりがちなのが窓です。
たとえば、「2階の窓から逃げる心配はないだろう」と考えていても、屋根から木の枝や塀などに飛び移り、そのまま脱走してしまうケースもあります。
べランダ
ベランダも窓と同様、高い場所から飛び移って脱走するケースがあるほか、欄干のわずかな隙間を通って逃げられることもあります。
関連記事:猫や犬が外に出たがるのはなぜ?ペットの脱走リスクや防止策を紹介
猫が脱走したときに知っておくべきこと
万が一、猫が脱走した場合、飼い主としてどのような行動をとるべきなのでしょうか。猫を探すうえで覚えておきたいポイントもご紹介します。
帰ってくる確率
猫は気まぐれな動物であり、脱走したとしても気づいたときには自宅に帰ってきていた、というケースも珍しくありません。
一般的に、脱走から1週間以内であれば4割程度の確率で帰ってくるといわれています。一方、一ヶ月以上が経過すると帰ってくる確率は1割程度まで低下してしまいます。
そのため、「そのうち帰ってくるだろう」と放置するのではなく、できるだけ早めに捜索を始める必要があります。
隠れ場所
猫が脱走したとしても行動範囲はある程度限られており、猫が隠れそうな場所を重点的に探すことで早期発見につながります。
特に、暗く狭い場所を好む性質があることから、側溝の中や建物の隙間、空き地・公園の隅などを中心に探してみましょう。
おびき寄せる音
猫が普段遊んでいるおもちゃがあれば、その音を出すことでおびき寄せられる可能性があります。
また、鈴の音やビニール袋を擦るシャカシャカとした音なども猫が反応しやすく、姿を現してくれるかもしれません。
警察や保健所へ連絡
近所を探しても猫が見つからない場合には、できるだけ早めに警察や保健所へ連絡してみましょう。
すでに保護されている可能性があるほか、有力な情報があれば飼い主へ連絡してもらえるかもしれません。
チラシやSNSの活用
警察や保健所で保護されていない場合には、第三者が自宅で一時的に保護してくれている可能性もあります。
そこで、チラシを作成し近所のお店や施設に貼り出してもらったり、SNSを活用して捜索してみることもおすすめです。
猫の脱走対策
猫の脱走を未然に防ぐためには、住宅設備にどのような対策が求められるのでしょうか。
ペット用の柵を設置
特に脱走しやすい玄関は、ドアを開閉したわずかな隙をついて逃げられる可能性があります。
そのため、玄関につながる場所にペット用の柵やサークルなどを設置し、直接玄関へアプローチできないような対策が求められます。
ペット用網戸に交換
窓からの脱走を防ぐためには、こまめに施錠をしておくことはもちろんですが、網戸の対策も不可欠です。
猫は爪を立てて網を破ってしまうことも多いため、ステンレス製や樹脂製など破れにくいネットを採用したペット用網戸への交換が有効です。
ストレスを溜めない住環境
脱走をさせない物理的な対策だけでなく、脱走の原因をつくらせないことも重要です。
室内にいると運動不足によってストレスも溜まりやすいため、キャットウォークやキャットタワー、おもちゃなども用意し、こまめに運動ができる環境をつくっておきましょう。
ペットリノベーションで猫の脱走対策をするべき理由
脱走対策の一例として紹介したペット用の柵や網戸、キャットタワーなどは、ホームセンターやペットショップなどでも販売されておりDIYも可能です。
しかし、たとえばペット用の柵を設置するにしても、自宅の間取りや広さによっては市販の製品ではサイズが合わなかったり、インテリアとの調和がとれないこともあるでしょう。
また、市販の大型キャットタワーを部屋の真ん中に置くよりも、壁面や収納スペースを活用したキャットウォークを設置したほうが部屋を広く使え、インテリアにも自然に溶け込みます。
DIYはコストを安く抑えるために有効な手段ともいえますが、よりきれいに満足度の高い仕上げを実現するのであれば、ペットリノベーションに対応した専門の業者へ依頼するのがおすすめです。
ペットリノベーションの専門業者はリノベーションに関する技術的なノウハウを持ち合わせているだけでなく、動物の行動や習性なども熟知しています。飼い主はもちろん、ペットにとっても快適な住環境を実現できるでしょう。
関連記事:猫が脱走したとき帰ってくる確率や脱走しないための対策を紹介
猫の脱走対策ならペットリノベーションのテイスト
ペットリノベーションには専門的なノウハウが必要なため、一般的なリノベーション業者や工務店へ相談しても対応が難しいと断られてしまうこともあるでしょう。
近所にペットリノベーション専門業者が見つからない場合には、ぜひ一度テイストまでご相談ください。
テイストではこれまで20年以上にわたってペットリノベーションを手掛けてきた実績があり、猫の脱走を防ぐための柵やパーテーションの設置、キャットウォークの設計なども得意としています。
リノベーションと聞くと「高額な費用がかかりそう」、「予算が足りないのではないか」と不安を抱く方も多いですが、テイストでは予算に合わせたお見積りも可能です。
DIYや市販のペット用品での対策を検討している方は、ぜひ一度テイストにもお気軽にご相談ください。
まとめ
猫が脱走する要因はストレスや運動不足、好奇心、発情期などさまざまなものが考えられます。また、高い場所での移動など運動能力も優れていることから、思いもよらないところから脱走するケースがあります。
事故に巻き込まれないようにするためにも、飼い主は責任をもって猫の脱走対策を講じる必要があるでしょう。
簡単な柵の設置や網戸の交換、キャットタワーの設置などであればDIYでも可能ですが、より安全性を高め満足度の高い仕上がりを期待するのであればペットリノベーションの専門業者に相談してみるのもおすすめです。