
「猫は自由気ままに生活する生き物」といったイメージをもつ方も多いのではないでしょうか。
近年は交通事故や感染症のリスクから室内飼いが推奨されていますが、ずっと家の中にいることで、猫がストレスを感じていないか不安に思う方もいるでしょう。
本記事では猫の室内飼いが本当にストレスなのか解説するとともに、快適な暮らし作りのポイントをご紹介します。
Instagram:わんにゃん家具【PetRide公式】
猫にとって室内飼いはストレスか?
まずは猫の気持ちに寄り添い、室内飼いがストレスの原因となる可能性があるかを確認してみましょう。
猫にとって室内飼いはストレスではない
「外に出られない猫は可哀想」だと思われがちですが、猫は環境への順応力が非常に高い生き物であり、それほど心配する必要はありません。
生まれたときから室内で暮らしている猫は特に、外に出る必要性を感じず、家の中で安心して過ごすことを好みます。
重要なのは「閉じ込める」のではなく、猫が退屈せず過ごせる空間を整えることです。
適度な刺激や遊びの時間、落ち着ける隠れ場所などを用意してあげることで、室内飼いでもストレスをためることなく過ごせます。
外の世界の方が猫には危険やストレスとなる要因が多い
自由に外を歩く猫は幸せそうに見えることもありますが、外には多くの危険が潜んでいます。
自動車による交通事故や猫同士の縄張り争い、ノミ・ダニ、猫エイズなど、リスクを避けて生活するのは難しいでしょう。
環境省の調査によると、外に出る猫の平均寿命は、室内飼いの猫よりも短い傾向にあります。
安全で健康的に長生きしてもらうためには、完全室内飼いがもっとも理想的です。
室内飼いで猫のストレスになる原因と対策
室内飼いは安全ですが、ストレスをためてしまっては意味がありません。
ストレッサーとなるポイントをおさえ、事前に対策をしておきましょう。
運動不足・退屈
外の広い場所で走り回れないと、運動量が不足し、ストレスや肥満の原因になります。
特に若い猫の場合はエネルギーが有り余っており、刺激の少なさによって噛みつきやいたずらなど問題行動が増えることもあります。
対策:
- キャットタワーや登れる棚を設置する
- おもちゃ(猫じゃらし・ボール)で1日10〜15分遊ぶ
- 高さのある場所を確保してあげる(猫は上下運動が大好き)
シニア猫の場合は落下の危険があるため、低めのスツールやステップを活用するのがおすすめです。
飼い主とのふれあい不足
猫は単独行動を好む生き物ですが、飼い主とのコミュニケーションを求める一面があります。
なので、忙しさからかまってもらえない時間が続くと、孤独や不安を感じて問題行動を起こすこともあります。
対策:
- 1日数分でもスキンシップタイムを必ずつくる
- 名前を呼んで声をかける
- ブラッシングやおもちゃ遊びで安心感を与える
「一緒にいる時間の長さ」よりも、「愛情をもって接する回数」を意識しましょう。
猫用トイレが掃除されていない
猫はとても綺麗好きな生き物です。トイレが汚れていると、排泄を我慢したり、粗相したりしてしまうことがあります。
対策:
- 猫の頭数+1個のトイレを用意する(2匹なら3個)
- 毎日こまめに掃除し、砂は週1〜2回総入れ替え
- 落ち着ける静かな場所に設置する
人間と同じように、清潔なトイレが猫の安心感と健康維持の基本となります。
大きな音やにおいなどの強い刺激
猫の聴覚と嗅覚は非常に敏感です。
掃除機の音や香水、洗剤の強い香りなどは、ストレスの原因になり得ます。
対策:
- 大きな音を出すときは猫を別室へ
- 匂いの強い柔軟剤やアロマを避ける
- 来客時は落ち着ける隠れ場所を用意する
特に新しいにおいに対しては敏感になるため、洗剤を変えるときは少量ずつ慣らしたり、微香料・無香料のものを選んだりすると安心です。
飼い主の生活リズムの乱れや急な環境変化
猫は「変化」を苦手とする生き物です。
引っ越しや模様替え、留守番時間の変化といった急激な変化は、不安を引き起こしストレスへとつながります。
対策:
- 家具の配置は急に変えず、少しずつ慣らす
- 留守番カメラや自動給餌器を使って安心感を保つ
- 新しい環境ではまず「安心できる部屋」から慣れさせる
- お気に入りの毛布やクッションを把握して引っ越し後も使う
- 飼い主の匂いのするものを置いておく
特に「自分のにおいがするもの」は猫にとっての大きな安心材料です。
一気に処分したり買い替えたりせず、徐々に新しいものへと交換することが大切です。
多頭飼いでのストレス
性格の合わない猫同士を同居させると、にらみ合いやケンカが起こり、双方にストレスがたまります。
対策:
- 最初は部屋を分けて慣らす
- ごはん・トイレは別々に用意
- 争いの原因(縄張り・寝床)を減らす、または別に用意する
仲がよく見えても、軽いストレスが続くことで体調不良を引き起こす場合もあるため、多頭飼いの場合は一匹一匹をよく観察する必要があります。
猫のストレスを解消させる方法
猫が少しでも安心して過ごせるよう、10種類のストレス解消法をご紹介します。
遊びの時間をふやす
猫じゃらしやボール遊び、追いかけっこなど、1日10~15分程度の運動時間を確保するのがおすすめです。
身体はもちろん脳の刺激にもなり、ストレス発散に効果的です。
昇り降りできる高い場所を作る
キャットタワーや棚の上など、高い位置から見下ろせる場所を用意してあげると安心します。
「縄張りを見下ろせる安全地帯」としてはもちろん、高さのある場所での昇り降りが猫の本能を刺激し、ストレス解消につながります。
安心できる隠れ場所をつくる
段ボールやベッド、カーテンの裏など、「自分だけのスペース」を用意するのもおすすめです。
来客時や同居猫とのケンカ後など、不安なときに身を隠せる場所があるだけで、ストレスが最小限に抑えられます。
清潔なトイレを保つ
汚れたトイレは猫の大きなストレス源となります。
毎日砂を取り替えたり、においがこもらないように清潔さを保ったりと、安心して排泄できる場所を作ってあげましょう。
快適な温度・湿度を保つ
猫にとっての快適な環境は、夏が25~28℃、冬が20~23℃です。
高温や低温・乾燥はストレスや体調不良の原因になるため、エアコンや加湿器で調整が必要です。
また、脱走対策を万全にしたうえで換気を行い、新鮮な空気を取り入れることも大切です。
リラックスできる音環境にする
テレビや掃除機の音は極力短時間に留め、静かな空間を維持しましょう。
音を小さくしたり、外が騒がしいときは窓を閉めたりすることで、安心して過ごせる環境を整えられます。
窓辺で外を観察できるようにする
猫は「観察」を好む生き物です。
カーテンを少し開けておくと、外の鳥や風の動き、歩いている人間などを見て刺激と満足感が得られます。
ブラッシングやなでる時間をとる
ブラッシングは毛づくろいの代わりとして心地よい刺激になります。
リラックス効果が高く、飼い主との信頼関係を高めるのにも役立ちます。
ただし、嫌がる様子を見せたときはすぐに止め、猫のペースを尊重することが大切です。
生活リズムを一定に保つ
猫は「次に何が起こるか」を予測できると安心します。
食事、遊び、睡眠の時間はほぼ一定になるよう工夫し、規則正しい生活を心掛けましょう。
新しいおもちゃやにおいの刺激を取り入れる
新しいおもちゃやキャットニップ(またたび)、新鮮な猫草などを適度に取り入れて気分転換してもらうのもおすすめです。
慣れ親しんだおもちゃだけでなく、新しいアイテムで好奇心を刺激することで、退屈やストレスを防げます。
ペットライドは猫ちゃんが快適に暮らすためのアイテムを販売

ペットライドでは、愛猫がのびのびと過ごすことができるアイテムを取り扱っています。
猫のひみつ基地

インテリアになじみやすい5色のカラーから選んでいただける、猫ちゃん専用のひみつ基地です。
穴の位置を選ぶことができるため、設置場所に合わせて選んでいただけます。また、トイレの設置も可能なので、ひみつ基地だけでなく猫ちゃんの大切なプライベート空間としてご利用いただけます。
猫のスキップ

幅30cm・奥行き20cmのコンパクトなサイズ感で、お部屋の圧迫を抑えた設置が可能な壁付けのステップ台です。
カーペット加工のため、足を滑らす心配もなく安心して遊んでもらうことができます。
猫の通りみち

キャットウォークとして使っていただける「ねこの通りみち」は、運動スペースとしてはもちろん、隠れ家にもなるグッズです。
「ねこのスキップ」と同じく表面がカーペットのため、安心してお散歩ができます。
まとめ
猫にとっての室内飼いは可哀想なことではなく、外の世界に比べて安全かつ長生きできる環境です。
猫が室内でも退屈せずに暮らせるよう、スキンシップの方法や環境を工夫してあげることが大切です。


