仕事や家事で疲れていても、愛くるしい猫を見るだけで穏やかな心になったり癒やしを感じられるものです。
しかし、猫を飼った経験のない初心者にとっては、どのような準備が必要なのか不安に感じてしまうものです。
そこで本記事では、猫を飼育するためにどういった準備が必要なのか、快適な住環境の作り方とそのポイントをご紹介します。
猫を飼うための準備
猫を飼育した経験のない方が、初めて家族として迎え入れる際には、どういった準備が必要なのでしょうか。
猫にとって快適な環境の重要性を理解しておく
猫を飼育するうえでは、単にスペースや場所を確保しておけば良いというわけではなく、快適な環境を用意しなければなりません。
気温や湿度が適切でない部屋の中にいると体調を崩したり、不衛生な環境で過ごすとストレスや病気のリスクが高まります。
そのため、猫の健康を維持するためにも快適な環境を用意しておくことは何よりも重要なのです。
猫の行動やニーズを理解する
動物には、それぞれ異なる本能や行動特性があります。
たとえば、犬の場合は高い場所が苦手という一面がありますが、猫は外敵から身を守ったり縄張りを見張ったりするために高い場所に登ることが多くあります。
また、猫は狩猟動物の本能として爪を研ぐ行動が見られ、しつけなどによって爪とぎをなくすことは難しいといわれています。
さらに、寒冷地が原産である犬は、比較的寒さに強く暑さに弱いという特性があります。
猫の場合は、中東の砂漠地帯が原産ということもあり、暑さに強く寒さに弱い傾向が見られます。
このように、ペットの定番ともいえる犬と猫を比較しただけでも、それぞれの行動特性には大きな違いが見られるのです。
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猫を飼う準備として押さえておくこと
猫を家族として迎え入れる前には、必要なものを買い揃えておく必要があります。
ホームセンターやペットショップではさまざまなペット用品が販売されていますが、アイテム選びにおいて最低限押さえておきたいポイントをご紹介しましょう。
正しいキャットフードとボウルの選び方
キャットフードは大きく分けて、ドライタイプとウェットタイプの2種類があります。
成猫の場合は、ドライタイプをベースに与えるのが良いとされています。
食いつきが悪い場合には、ウェットタイプのフードをトッピングすることで、食欲も改善できるでしょう。
仔猫の場合は、いきなりドライタイプを与えるのではなく、少量の水でふやかしたフードを様子を見ながら与えるなどしてサポートしてみてください。
フードや水を入れるためのボウル・食器は、ニオイが染みつきにくい陶器製のものがおすすめです。
プラスチックや金属製のものよりも重量感があり、安定している点も大きなメリットです。
快適なベッドの選び方
猫が安心して体を休めるためにも、専用のベッドやケージは必須です。
猫は外敵から身を守るために、狭く暗い場所を好む性質があることから、体がすっぽりと収まるようなサイズ感のベッドがおすすめです。
ケージを設置する場合には、中で運動ができる2段・3段タイプのものが理想的です。ケージを設置する場合でも、中には専用のベッドを設置しておきましょう。
猫のトイレと砂の選び方
猫のトイレは、トレーの中に脱臭効果のある猫砂を敷いておきます。
トレーにもいくつか種類があり、シンプルな開放型のものや周囲が覆われたドーム型、上段にスノコが設置されたシステムタイプから選択できます。
リビングや廊下、玄関など人の行き来が激しい場所に設置する場合には、周囲を気にせず用を足せるドーム型やシステムタイプが適しているでしょう。
また、猫砂も紙や木のチップなどさまざまな素材のものがあるため、複数の製品を試して使用感を確かめてみるのがおすすめです。
関連記事：猫を飼う前に準備するものとは？年間の費用も徹底解説！
初心者が猫を飼うときのポイント
ペットを飼育した経験のない初心者が、初めて猫を迎え入れる際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
家族全員の同意を得る
猫を飼うことは、家族全体の責任です。
新しい家族を迎えるにあたって、家族の一部が納得していないと十分な愛情を注ぐことができず、猫にとっても不幸な生活を強いられます。
猫に限らず、ペットを飼うということは生涯にわたって世話をする責任も伴います。
単に「かわいいから」「寂しいから」という安易な理由で決めるのではなく、責任を十分に理解し家族全員の同意を得ることが必要です。
猫アレルギーの確認
家族はもちろん、頻繁に自宅へ訪れる人が猫アレルギーを持っていないかも確認しましょう。
特に家族の中にアレルギーを持っている人がいる場合、猫を飼うことで健康を損ねたり、家族全体にとってストレスの原因になる可能性があります。
猫アレルギーがある場合には、ペットの飼育を諦めるか、他のペットも選択肢として検討してみましょう。
費用の計画
猫を飼うには、初期費用だけでなく将来の費用も考慮する必要があります。
- フードやトイレといった消耗品にかかる費用
- ワクチン接種の費用や病気・怪我の治療費
この他にも予期せぬ緊急事態に備えて貯金をしておかなければなりません。
経済的に困窮し猫を手放すことのないよう、家計の状況を客観的に分析しておきましょう。
ペット可の住宅か確認
賃貸やマンションに住む場合、ペットの飼育が許可されているかを確認しておきましょう。
多くの場合、ペット可の住宅は限られており、規約に違反して猫を飼ってしまうと近隣住民や貸主とのトラブルに発展することがあります。
猫と一緒に住むために、ペット可の住宅に引っ越すことも検討しなければなりません。
猫用品の準備
猫を飼う準備として、上記でもご紹介した専用のベッドやトイレのほか、爪とぎ、おもちゃなどの必要な用品を揃えておきましょう。
快適な生活のために必要なペット用品を用意することで、猫がストレスなく暮らせる環境を整えることができます。
食事の管理
猫の健康を維持するためには、バランスの取れた栄養を提供し、食事量を適切に管理することが重要です。
よく食べてくれるからといっておやつだけを与えていては、栄養バランスが崩れ、猫の健康を損ねてしまいます。
獣医やペットショップのスタッフにも相談しながら、猫の年齢や体重、健康状態に合わせて適切な食事を与えることを心がけましょう。
健康管理
猫を飼育するうえでは、定期的なワクチン接種が必要です。
また、排泄物や猫の様子を注意深く観察し、異常がないかを気にかけておくことも重要といえるでしょう。
飼い主の目だけでは病気や体の不調を判断できない場合もあるため、定期的な検診を受けることで病気の予防にもつながります。
しつけとコミュニケーション
猫のトイレのしつけは、犬に比べると簡単です。
排泄の前兆となるそわそわとした行動が見られるタイミングで、トイレの場所に移動させてあげるだけで場所を覚えてくれることが多いです。
一方、飼い主の頭を悩ませるのが爪とぎです。
柱や壁、床などを爪で引っ掻いてボロボロにする可能性があるため、爪とぎ器を設置しておきましょう。
猫は寝起きのタイミングで爪とぎをする習性があるため、ベッドやケージの近くに爪とぎ器を設置しておくのがおすすめです。
飼い主と遊ぶ時間も大切ですが、猫は夜行性で昼はベッドに入って寝ている時間が多いです。
そのような時間は無理に構うのではなく、猫の起床を待ってあげましょう。
安全な環境作り
部屋の中に電源コードが散乱していると、猫が興味本位から噛みちぎって感電するおそれがあります。
また、アクセサリー類や薬、乾電池などを誤って飲み込むケースも少なくありません。
猫が安全で快適に生活できる環境を作るために、家の中や外にある危険な物や場所を取り除くことが大切です。
運動と遊びの時間を確保
適度な運動や遊びの時間を確保することで、猫の健康を維持し、ストレスを軽減することができます。
ボールやおもちゃなどの遊び道具を置いておいたり、猫が遊べる十分なスペースも確保しておきましょう。
関連記事：猫を飼う準備で必要なものは？猫を飼うのに向いている人とは
猫にとって安全かつ快適な環境の作り方
猫のストレス解消や健康維持のためには、どういった室内環境を構築しておけば良いのでしょうか。
特におすすめなのが、キャットタワーとキャットウォークの設置です。
キャットタワーの設置
キャットタワーとは、猫が上下運動をするための遊び場のようなものです。
猫は高い場所を好む性質があるとご紹介しましたが、私たち人間が住む部屋を見渡してみるとそのような場所は案外少なく、猫にとって快適な環境とはいえません。
そこで、猫が昇り降りできる足場を備えたキャットタワーを設置することで、運動不足を解消し猫の健康維持につながります。
キャットタワーはホームセンターやペットショップなどでも購入でき、持ち運びもできるため賃貸住宅にも簡単に設置できます。
キャットウォークの設置
一戸建てや分譲マンションなど、リフォームが可能な住宅であれば、キャットウォークがおすすめです。
キャットタワーは賃貸住宅でも手軽に設置できる一方で、本体が大きいためある程度のスペースを確保しなければなりません。
キャットウォークであれば壁面に足場を設置できるため、キャットタワーほどスペースをとる必要もなく、スペースを有効活用できます。
キャットタワー・キャットウォークの設置ならテイストまで
キャットタワーやキャットウォークの設置を検討している方は、ペットリフォームの専門業者へ相談してみるのがおすすめです。
キャットウォークはDIYで製作することも可能ですが、施工に不備があると猫が落下して怪我をする恐れがあるほか、仕上がりが不自然になることもあります。
キャットタワーを設置する場合でも、限られたスペースを有効的に活用できるよう部屋の間取りや配置を考えなければなりません。
ペットリフォームを得意とする専門業者へ相談することで、飼い主にとっても猫にとっても快適な住環境が整備できるでしょう。
【まとめ】猫を飼うなら準備を万全にしよう
猫は私たちが想像する以上にデリケートな生き物であり、快適に過ごせるよう環境を整えたうえで迎え入れなければなりません。
単に部屋を片付けて、スペースを確保すれば良いというものではありません。
専用のベッドやトイレ、爪とぎ器、さらにはキャットタワーやキャットウォークなど必要な設備を用意しておくことが大切です。
猫を飼うのが初めてで分からないことが多い、あるいは不安に感じている場合には、今回ご紹介した内容に注意しながら万全な準備を整えておきましょう。