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犬も認知症になる?予防法と気になる兆候

高齢になった愛犬の反応が鈍いと感じたり、トイレの失敗が増えたりといった変化に気づき、「もしかして認知症では」と不安になる方も少なくありません。

今回は犬の認知症について、そもそも認知症になることはあるのか、どんな症状が現れるのかをまとめてご紹介します。

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犬も認知症になる?

結論からいえば、犬も認知症になる可能性があります

特に高齢犬に多く、加齢による脳の機能低下が原因で起こると考えられています。

脳内の神経細胞が減少したり、βアミロイドと呼ばれるたんぱく質が蓄積したりといったメカニズムは、人間のアルツハイマー型認知症とほぼ同様です。

つまり認知症は「老化現象の一つ」と捉えるべきものであり、決して愛犬が悪いわけではありません。

飼い主のこまめな観察によって早期に異変を察知し、適切な対応を行うことで、愛犬の穏やかな老後につながるでしょう。

犬の認知症を疑う兆候

認知症の兆候は、「DISAA(ディシャー)」と呼ばれる6種類のカテゴリにまとめられています。

以下に挙げた6つの変化が見られる場合は、認知機能の低下が疑われるため、早い段階でかかりつけ医へ相談することが大切です。

見当識障害(Disorientation)

  • いつもの場所で迷う
  • 慣れた人や動物がわからなくなる
  • ドアの蝶番側から出ようとする
  • 部屋の隅や家具の下で動けなくなる

社会的交流の変化(social Interaction)

  • 飼い主や家族への関心が薄れる
  • 甘える行動や挨拶が減る
  • 逆に過剰に飼い主のそばにいようとすることもある

睡眠・覚醒サイクルの変化(Sleep-wake cycle)

  • 昼間によく寝て夜に活動する(昼夜逆転)
  • 夜鳴きや夜間の徘徊
  • 睡眠時間が短く、すぐ起きてしまう

粗相・学習と記憶力の変化(Housesoiling, learning and memory)

  • トイレの失敗や失禁が増える
  • 以前できていたコマンドに応じなくなる
  • 名前を呼んでも反応が鈍い

活動性の変化(Activity)

  • 元気がなくなり寝てばかりいる
  • 逆に、無目的に歩き回る、円を描いて歩き続ける
  • 刺激への反応の低下や攻撃性の増加

不安の増大(Anxiety)

  • 光や音に敏感になる
  • お留守番ができなくなる
  • 落ち着きがなくなる

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飼い犬が認知症かもしれないと思ったら?

先ほど触れた6つの項目に当てはまるものがあるなど、愛犬の認知症が疑われる場合は、できるだけ早く対策を行うことが大切です。

まずは獣医師に相談

自己判断で「大丈夫だろう」と決めつけるのではなく、まずはかかりつけの獣医師へ相談する必要があります

認知症だと思い込んでいても、甲状腺機能低下症や脳腫瘍といった別の病気が隠れている場合があり、放置すると命の危険が伴います。

早期発見することで対処可能な病気もあるため、ほんの少しの変化であってもこまめに獣医師へ相談しましょう。

生活環境の安全性を見直す

認知症が疑われる場合は、愛犬の安全を守るため、家の中に潜む危険を排除する必要があります

愛犬の通り道にある物をなくしたり、家具の角をカバーしたりと、人間の赤ちゃんと同じ安全対策を行うとよいでしょう。

これまでにできていたこともできなくなる可能性があるため、ちょっとした段差なども細かく確認することが大切です。

生活リズムを一定に保つ

食事や散歩・就寝時間をほぼ同じタイミングで行うことにより、生活リズムの乱れによる混乱を防ぐことができます。

認知機能に衰えが出るため、なるべく慣れ親しんだものを使うなど、急な変化によって不安を感じずに済むよう工夫しましょう。

脳への刺激を増やす

おもちゃを使って軽く遊んであげたり、散歩の際に新しい道を選んだりと、脳への刺激を増やすことも重要です

音の出るおもちゃなどは五感を刺激しやすいため、認知症の進行を予防することにもつながります。

犬の認知症を予防する方法はある?

犬の認知症を完全に防ぐ方法はありませんが、進行を遅らせたり、発症リスクを下げたりする習慣はたくさんあります。

食事による予防

普段の食事に加え、サプリメントやシニア用フードなどを組み合わせ、以下のような栄養素を積極的に摂取しましょう。

  • DHA・EPA(オメガ3脂肪酸):神経細胞の機能維持
  • 抗酸化物質(ビタミンE・C、βカロテン、フラボノイドなど):脳の酸化予防
  • コエンザイムQ10:細胞の代謝をサポート

脳への刺激・コミュニケーション

たとえ反応が遅かったとしても、飼い主が積極的に話しかけたり触れ合ったりすることで、認知機能や感情の活性化が期待できます。

以前よりものんびりになってしまっても、飼い主に対する愛情が消えたわけではないため、これまで以上にコミュニケーションの回数を増やすことをおすすめします。

運動・生活習慣

毎日の散歩や軽い遊びは、身体だけでなく脳の活性化にも役立ちます。

怪我のないよう、無理のない範囲で続けることが大切です。

健康管理

定期的な健康診断によって、愛犬の異変にいち早く気が付くことができます。

認知症も早期発見できるかによって予後が大きく変わるため、先ほどご紹介した「DISAA」を参考に、獣医師にも認知症の不安について伝えておくと安心です。

また、デンタルケアも認知症と大きなつながりがあるといわれています。

これは人間にも同じことがいえますが、歯周病などの炎症が全身に悪影響を及ぼすこともあるため、「たかが虫歯」とあなどってはいけません。

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【Q&A】犬の認知症に関するよくある質問

最後に、犬の認知症に関するよくある質問に回答します。

犬の認知症は治る?

残念ながら、犬の認知症を完治させる方法は確立されていません。

ただし投薬やサプリメント・生活の工夫などにより、認知症の進行を遅らせることは可能とされています。

犬・人間ともに認知症の研究が日々進んでおり、近年はさまざまな治療法が登場しています。

犬種で認知症のかかりやすさに違いはある?

柴犬などの日本犬は、他の種類に比べて認知症の発症率が比較的高いとする研究データがあります。

洋犬に比べて日本犬は飼い主との距離が開きやすく、老犬になるにつれて脳の機能が低下しやすい点も影響しているといわれています。

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まとめ

犬も人間と同じく、年齢を重ねるごとに認知機能の低下が起こります。

大切なのは「ただの老化」と軽視せず、小さなサインを見逃さないことにあります。

老犬期を穏やかに楽しく過ごせるよう、毎日の生活を整え、コミュニケーションを大切にしていきましょう。

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